北陸への旅/Small trip to Hokuriku

Assemblies of JIA "The Japan Institute of Architects" of the whole country were held in Kanazawa-city. So, I saw architecture of Toyama and Ishikawa before the meeting. The topic that was the most interesting for me was a story about the mountain worship of Mt.Tateyama. It is the history of "Japan" which I cannot experience in Hokkaido where I live in.
金沢市で開催された日本建築家協会(JIA)全国大会への参加に合わせ、富山県、石川県周辺の建築を見てきました。北陸への旅は2度目ですが、北海道とは歴史や気候風土が全く異なる場所ですから、何度行っても新鮮な体験ができます。なかでも興味深かったのは立山の山岳信仰についての話。日本昔話のような風景の中で、つい150年ほど前まで熱心に行われていた巡礼の旅の跡に、北海道では体験できない「日本」を感じました。

女人禁制だった立山へ登る代わりに、女性たちはこの布橋を渡り極楽往生を願う。あの世とこの世の架け橋とされ、煩悩と同じ108枚の板が並ぶ。

女人禁制だった立山へ登る代わりに、女性たちはこの布橋を渡り極楽往生を願う。あの世とこの世の架け橋とされ、煩悩と同じ108枚の板が並ぶ。

1820年建築の宿坊「教算坊」から庭を望む。ここから立山での修行に向かう、いわばベースキャンプ的な存在。

1820年建築の宿坊「教算坊」から庭を望む。ここから立山での修行に向かう、いわばベースキャンプ的な存在。

On the occasion of such a trip, I should go round the places where the history and customs are felt.
 These mountain scenery reminds me of "Forgotten Japanese" written by Tsuneichi Miyamoto. So, my imagination is stimulated.
やはりこうした小旅行では歴史や風俗を感じられる場所を巡るのが良いですね。
山間の風景を見ていると宮本常一の「忘れられた日本人」を思い出し、想像力が刺激されます。

世界遺産「五箇山」の菅沼集落。9戸しかない合掌造り家屋が、親しみあるスケールの集落を形成している。世界遺産に登録された合掌造り集落のうち、個人的にはここが最も好きな集落。何度来ても気持ちが落ち着く場所。雨降りの風景もよし。

世界遺産「五箇山」の菅沼集落。9戸しかない合掌造り家屋が、親しみあるスケールの集落を形成している。
世界遺産に登録された合掌造り集落のうち、個人的にはここが最も好きな集落。何度来ても気持ちが落ち着く場所。雨降りの風景もよし。

今回初めて訪れた「相倉集落」。こちらは23棟の合掌造り家屋が現存しており、一部は宿泊可能。冬に訪れてみたい。

今回初めて訪れた「相倉集落」。こちらは23棟の合掌造り家屋が現存しており、一部は宿泊可能。冬に訪れてみたい。

金沢のひがし茶屋街に1820年に建てられた茶屋「志摩」。 旦那衆の笑い声と琴、三弦の音色が聞こえてきそう。国の重要文化財に指定されている。

金沢のひがし茶屋街に1820年に建てられた茶屋「志摩」。 旦那衆の笑い声と琴、三弦の音色が聞こえてきそう。国の重要文化財に指定されている。

敷地調査 Site investigation 

The site investigation for restaurant and house was carried out at the edge of a town in East Hokkaido. There were transparent light and air in the forest ! This project will be completed at the end of  this autumn.
北海道東部にある町で、店舗併用住宅のプロジェクトが進んでいます。冬の敷地には透き通った空気と光が満ち溢れていました。皆さんが絶対に行きたくなる「美味しい」お店は、秋の終わりに完成予定です。

竣工報告

The house project which was behind in construction was completed last week.
The view to the town and the view to the forest, the light from the outside and the light from inside, firm material and soft material… It has the composition which made two elements contrast.


職人さんの不足で工事が遅れていた札幌・藻岩山山麓の住宅がようやく竣工しました。

都市と自然の境界に建つ小屋です。


階段室を中心に、街の風景と森の風景、内向と外向、明と暗 ・・・などを対比的に配置した空間構成となっています。
詳しくは後日worksにて。
(しばらくworksに作品が追加されておりませんでしたが、この春まとめてアップする予定です。もう暫くお待ちください!)
(aka)

雪積もる前に竣工

 Two houses under construction were completed in the summer from the time.
The house completed in Ebetsu-city is the plan that some huts having a flat roof and a model flow roof gathered together. The other  house built in the slant place of Sapporo-city is 2-story BOX having a pure white outer wall. Behind the slant of the building, there is a small park adjacent to the forest. The tip of the main space in the second floor faces the park and sticks out. The thought that I am going to connect a park and a house with positively is the house which just became the form.

札幌周辺の平野部にも雪が降り始める時期になりましたが、夏頃から普請していた住宅2棟、無事竣工しました。
江別市の平屋住宅は紅葉の時期に完成、札幌市南区の住宅は根雪※になる直前のお引渡しとなりました。
今年、北海道の建設業界全体に大きな影を落とした「人手不足」の問題は、一般の木造住宅の現場まで蔓延し、クライアントや僕らを困らせています。しかし、そんな状況の中でも動いている現場では、関係者が知恵と力を振り絞り、プロジェクトを前進させてくれています。( ※根雪:平野部に降った雪が溶けずに残り続けること)

 
eve.JPG

札幌の隣町、江別市に竣工した住宅は陸屋根や型流れ屋根を持ついくつかの小屋が寄り集まったようなプランです。
建て替え前からある庭の樹木が、美しく紅葉して竣工を祝ってくれました。

一方、南区の傾斜地に建つ住宅は真っ白な外壁を持つ、2階建てのBOXです。建物の斜め背後には、森に隣接した小さな公園があり、2階のメインフロアはその公園、森に向かってBOXから斜めに跳ね出しています。公園と住宅を積極的に繋げようとする思いが、そのまま形になった住宅です。(aka)